エポキシコート

暫く忙しいことが続いて更新が停止してしまいました。連載の再スタートです、皆さんよろしくお願いします。

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前回はラッピングのところまででしたね、すっかり忘れるほどでした(汗)今回はガイドのコーティングです、慣れないうちは難しく感じますよね、やり方も諸説があります、ここに紹介する方法はあくまでもウチ流と言うことでご理解下さい。

ロッドドライヤー
ドライヤーにロッドをセットします、10ftロングロッドですがそのまま入るドライヤーを使用しています。チャックは画像にあるとおり各種自作しています、その横にあるのはヒーターです、昨年も冬期間は電球等で暖めていましたが、不具合もあり納期の遅れやらなんやらで苦労しましたので、今期導入しました、このドライヤーに2本のヒーターで充分な効果が得られます。

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使っているエポキシコートはpacbay Rod Smith です、簡単に各種コート剤のインプレなど。

  • フレックスコートライトフォーミュラ
  • 多分国内じゃ一番メジャーだと思います、やや柔らかめでコート作業はかなりやりやすい、UV耐性も高く文字が黄ばむことも殆ど無い。硬化後の硬度は柔らかく、藪こぎ等でコート面が傷だらけ・・これを見て使用を止めました。

  • U40 デュラグロスLS
  • 次に使ったのがこれ、やや固めで作業性はあまり良くない、薄め液もアセトンが指定されています(5%程度)暖めながらでないととても綺麗に塗るのは難しいエポキシです。硬化後の硬度はかなりありヘビーデューティな使用にも充分耐えられそうです、透明感、UV耐性も高く仕上がり具合はとても気に入ってますが・・
    重ね塗りをすると、とんでもなく「弾き」ます!塗装面にペーパーを掛けて足付けをするとまだ良いのですが・・基本的に重ね塗りに使えるエポキシではないと判断しました。USあたりのビルダーの間ではソルトの定番のようです。

    TENRYUから正式アナウンスが出てました。

    手持ちのデュラグロスLSスープリームでやってみたところ、確かに日にちを開けずに2回目の処理をするとあまり弾きません、密着に問題がなければこれはなかなか使えるコート剤です。ただ少々粘度が高いので扱いにくいのが難点なので、暖めながら塗る方法を検討することにします。一般にフライロッドにはあまり使われていませんが、高番手やスペイロッド、リールシートフィラーなどヘビーユースに硬いコート材も欲しいときがありますから。

  • エポキシハンドレッドコート
  • 多分国産では一番メジャーではないかと思います、やや柔らかめ作業性は良いです、硬化後の硬度も柔らかすぎず丁度良い感じ。
    ただ、UV耐性がありません、黄化します。ケースに入れずラックに立ててあったロッドが3ヶ月ほどでコートが見事に黄化したのには参りました。

  • ロッドスミス
  • pacbayのエポキシコートです。やや柔らかめで作業性は良好。弾くこともまずありません、硬化後の硬度はやや硬め程度で、内水面のフライロッドには丁度良い感じ。UV耐性も良好で一年ほどケースに入れずに置いておいても黄化は見られません。ただやはり欠点があります
    レジン(主剤)ですが、時間がたつと未開封でも結晶が沈殿してきます、どうやら保管中の温度変化が影響してるようです。冷蔵庫保管が必要なようです。使用前に軽く混ぜて使えば問題はありません。ただ気泡を入れずに混ぜるのは結構根気が要ります、ボトルの画像にプツプツが写ってるのが見えると思いますがそれです。

    さて、エポキシについての講釈が長くなりすぎましたね、作業に入りますか
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    シリンジで計量しているところです、混合比にも諸説がありますが、基本は1:1指定の物はあくまでも1:1で良いと思います、ただ注意するのは、硬化剤が主剤よりも多くなってはいけないと言うことでしょうか、主剤より硬化剤が少ない分には硬化に時間が掛かるだけでそう問題は無いのですが、反対に硬化剤が多いと永遠に硬化しないことがあります、よって世間で言われている1:09とか1:0.95と言うのは、硬化剤が多くならないよう保険を掛けて0.9や0.95と言われているのではないかと思ってます。ちなみに実験では(主)1:(硬)0.8と言うのをやってますが問題なく硬化しました。

    混ぜる量ですが、一回に0.7CC+0.7CCほどです、多すぎると硬化速度が速まります、作業性が悪くなるのであまり多すぎないように注意します。

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    エポキシシンナーで希釈しているところです、使ってるスレッドはノーマルのナイロンなので一回目のコートは糸に綺麗にしみこんで欲しいところなので、やや多めにシンナーを入れてます(20%前後)かなりシャバシャバになります、シンナーは塗料屋で一斗缶で買いました(それしか手に入らない)

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    混ぜ合わせたら、反応してサッと濁ります。

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    透明になれば使用OKです

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    こんな感じでドライヤーで回しながらトップ側から塗っていきます、作業中エポキシ粘度が高くなっていきますので、トップ側を厚塗りしないようにと言う理由です、アクションに影響が出ます、筆の幅はトップ側のスレッド巻き幅と同じ平筆を使います。

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    一回目のコートはこのくらいの厚さです、糸目がヒタヒタ位でしょうか?塗り終わってガイドフットと糸の隙間を見てください、そこに空間がある場合はもう一度軽く塗り足します、この空間は一度目のコートが硬化した後は二度と埋まりません、ガイドの強度という意味からもここの隙間は無くしておきます。

    このロッドはグリップ先端にウッドチェックがついてますので、そこも一緒にコートします、エポキシは硬化に時間が掛かるので、チェック部分はあらかじめサンディングシーラーで目止めしてあります、シールしてないと、硬化に時間が掛かるエポキシは木目に浸透して色が黒くなってしまいます。

    このまま回してタイマーは6時間にセット、そのまま数日放置します
    次回は2-3回目のコートをお送りします

    moji.jpg

    面積の大きな部分は一回目からある程度の厚さでコートします、前回入れた「隠し文字」の部分ですが、綺麗に透けたでしょ?これでも若干の筆跡が出てます。筆跡と大面積部分のコートのお話は次回にでもいたします。


    “エポキシコート” への 9 件のフィードバック

    1. syo@stilog より:

      kanaさん、リンクありがとうございます、近頃更新がかなり怪しいサイトですが、今後ともよろしくお願いします。

    2. syo@stilog より:

      Tight loop 10ft#6 でアンダーハンドやるなら
      opti stream #7です、ただST8F(10yd)もやや投げにくいものの充分飛びました、1M位カットした方が投げやすいかもしれませんが・・

      ただタイミングは難しいロッドだと思います、決まったときはバシューーーと決まり気持ちいいですけどね。

    3. kana より:

      リンク完了しました。

      改めまして今後ともヨロシクです(^^)

    4. さかなや より:

      ありがとうございます
       ロッドのインプレッション 今 読みました!
       OPTI ストリ~ム7番   6番 どちらのほうがいいでしょうか?  インプレッションでは6番を載せた記事がありましたが  シューティングでは 8番の11~12mのロングヘッドが自分としては飛ばしやすかったんで 7番でしょうか    今 スカジットDX の4番 ラインを頼んでいますんで 入手して振ってみたら また書き込みします   6番を購入してみたら へど全体重量が40g弱もありました ロッドが折れちゃいまする・・・     6月 そちらに行くまで シコシコとラインを弄って 楽しみます  よろしくです  

    5. syo@stilog2 より:

      お久しぶり!お元気そうでなによりです!
      ウミアメ頑張ってますね、この時期楽しめるのは良いですね。
      ライトフォーミュラ>文字どうりライトでして、ヘビーユースの道東向きではないようです、pacbayのコート剤はオススメです。ウチのリンクの「よろずや」さんが通販してくれます。

      blogはじめてまして
      >こちらこそよろしくお願いします、リンク作業完了しましたご確認願います。

    6. kana より:

      syoさん、ご無沙汰しておりました。kanaです。
      道東在住時は大変お世話になりましたー。楽しかったサケ釣りが思い出されます(^^)

      実は、blog度々拝見しておりましたが、エポキシコートの記事を読み思わず初コメしてしまいました。

      フレックスコートライトフォーミュラ→硬化後の硬度は柔らかく・・・

      やっぱりそうなんですねー。昨年末そのエポキシを使って初めてガイドラッピング&コートをやったのですが、仕上がり後は正にそんな感じでした。この記事見てからにすればよかったなぁーなんて思っております。

      実は、当方も拙いblogはじめてまして(^^;)、今後ともお付き合いの程よろしくお願いします!リンクしてもいいですか?

    7. syo@stilog より:

      南国のサカナヤさんご無沙汰しております。
      スカジット系にしたらいいと>ワタシにスペイは聞かないで!(汗”)ただロッドの性格から、ショートストローク系のスペイキャスト、ショートヘッドならいけるんじゃないでしょうか?実際アンダーハンドはタイミングが難しいものの決まったときはバッチリ飛びます、ただ長いopti stillwaterは扱いにくかったですが・・opti ストリームの#7は結構いけますよ、お試し下さい。ただ30ydは無理だと思いますが。

      oyabunさんどうもです、こっちは雪がマダマダ少ないですね、初滑りしてきましたが所々草が出てました、あと一月ほどで川が始まりそうな感じです、フライが・・巻かなきゃ!

    8. oyabun より:

      TB’sブログも復活してまた頑張ってます。
      http://fishtb.blog.shinobi.jp/
      東積丹はさすが、大雪ですね。
      でもまた新しいロックフライなんかはじめました。仕事用ブログより(笑)

    9. さかなや より:

      お久しぶりです
      南国ガングロのサカナヤです
      南国でも2月は季節風が吹いて
      釣り物が少なく 時間が空いたので
      普段滅多にやんないキャスティング練習なんぞいたしました 

       で 10f6番 の アレで友人が持ってきたメジャ~でどのくらいの距離を出せるか計測してみましたが  平地 追い風1m程度 芝生上で ライン先端部分で40mクリア フライ到達点は追い風なら当然 数メーターは伸びてるはずです   どうミスっても 35mは飛んでいきます   実釣りで状況が悪くても 30mはワンフォ~ルで行くはずです    毎日 練習すればこれより距離は出せるはずですが・・・
         なんちゃってスペイを習得したいのですが
      なるべく小さな鱒でも楽しめるように 超ライトでやるべくラインを弄りましたが なかなか 自己流で苦戦しとります  某キャスタ~に聞いたところ スカジット系にしたらいいとアドバイスを受けたもので 今度はそちら系に頭を悩ませております   そのうち 10fでシングルハンドスカジット?に移行するかもしれませんね
        静かに軽く水音出さずスパッっと シングルハンド6番前後 ウェ~ディングして軽く30ヤ~ド1発シュ~ト    理想はここなんですが

       あのロッドでそれができるようなラインシステムが欲しいですが 未だ 頭がこんがらがってます    なにせ DVDとネットでしか情報がないもので・・・・    何か良いお知恵をお貸しください!    長文でごめんなさいです  
        

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