アウトリガーニンフィング3

第二章ルースライン 広いポイントを攻略するために


「ルースライン」と言っても、これも勝手に命名した(笑)仮名です、マーカーを使ったルースニングと言う釣り方は一般的ですが、あちらはマーカーをアン カーにして、ラインをルースにして、ナチュラルドリフトを保持するのに対して、アウトリガーの釣りでは、水中のショットをアンカーにして、メンディング等 でラインをルースにするテクニックです、流れが速かったり、深いポイントでマーカーが使えないポイントはかなりあります、そんなポイントで少々大場所だっ たりすると、竿下だけの釣りでは対処しにくくなってきますので、深く流れの速いポイントで、より広く攻める必要が有る場合は、とても有効かと思います。

適当な撮影地がなく、少々小さいポイントでの説明になってしまいましたが、このようにキャスト(カーブやリーチも有効)直後からメンディングを繰り返し て、深くフライを沈めると同時に、ナチュラルドリフトで流します、メンディングも少々難しいかもしれませんが、単純に上流側にメンディングするのではな く、ラインのベリーを流れの向こう側にほおるような気持ちでやると、あまりフライがこちら側に近づいてこないので、釣りやすくなります、またナチュラルド リフトはフライ先行で流すような気持ちが大切ですが、上流側に掛かる、多少の「微妙なドラグ」は逆に魚のバイトを誘発することがあります、ナチュラルで出 なかったら、メンディングの時に多少大きめにフリップして、フライを少しだけ動かしてみるのもいいかもしれませんね。最後の方はメンディングしながら、ラ インを送り出しています、この時は流れよりも多少遅く送り出して「微妙なドラグ」を演出してます(つもり)

多分ここまで読んだら「当たりはどう取るの?」と言う疑問が出て来ると思いますが、ニンフにドラグが掛かっていない「ナチュラルドリフト」の状態の時に当 たってきた鱒は、経験上では大概の場合はかなり長いことフライをくわえているようです、リーダーを張って釣りをしているわけでは無いので、ダイレクトに当 たりを最初に感じることは少ないのですが、たいていの場合リーダーの流れの変化等はありますので、視認性の良いリーダーの使用をお勧めします。もう一つ は、極小のマーカを「シモリウキ」として使う方法もあります、いわゆる「水中ウキ」です、当たり自体は取りやすいと思いますが、イマイチしっくりと来ない 部分があって私は使っていませんがお好みでどうぞ。

一応説明のために、二つのケースを解説してみましたが、実際の釣りはそう単純な物でもありませんので、両方の流し方が混在するケースがほとんどかと思いま す、私のつたない解説では、とても難しくかつ難易度が高く感じるかもしれませんが、実際はそんなに難しいことではありませんので、まずおもりを付けて投げ てみてください、そしてナチュラルドリフトを意識してみると、ここに書いてあることの殆どのことが理解出来るのではないかと思います。


ここまでは、「ナチュラルドリフト」について、簡単に解説しましたが、もう一つ大事な要素があります、それは「動き」なのです、フライに動きが無く、かつ 綺麗な?ナチュラルドリフトで流下するニンフは、イマイチ鱒から見た場合、魅力に欠けるようです、もちろんこのままでも釣れますが、さらに一歩踏み出し て、フライにアクションを付けてみます。動画、写真も撮ったのですが殆ど意味不明でした(汗”)テキストのみでの説明なので、分かりづらいかもしれません が、これも大事な要素なので、諦めて私の出来の悪い文章を「読解」してみてください。

先に「から合わせ」について少し書きましたが、これを積極的に使ってフライを動かします、フライを大きく動かす必要はありません、「チョンチョン」で充分 です、フライが竿下に位置している場合は、やりやすくかつ効果が期待出来ます、注意点はリーダー、ティペットが比較的張った状態の釣りになるので、当たり が取りやすいのはいいのですが、思わず「早合わせ」になってしまうことが多いようです、ウエットフライの釣りもそうですが、電光石火の早あわせは、沈むフ ライには不必要なのです、当たりがあったら一呼吸置いて、竿先を少し送り込むくらいで丁度良いと思います、私も偉そうなことを書いては居ますが、油断して ると「思わず・・」なんてのはしょっちゅうです(笑)「分かっちゃいるけど止められない」ってとこですかね。

もう一つの方法は、いつも問題になる「ドラグ」を利用する方法です、ドラグと言っても大きく掛かってしまっては駄目で「微妙」な範囲のドラグです、流れよ りも多少遅く流れたり、わずかに横に引かれる程度のドラグは鱒からは魅力的に見えるようです、ただドラグが良い状態で掛かっている時間は長くはありませ ん、ラインをコントロールして「盛大なドラグ」になるのを防ぎます、その状態でチョンチョンアクションも効果的です。

ポイントが深みから続く開きになっている場合は、深みを流して、流し終わりに開きの部分で、メンディングしながらラインを送り出して止めてみます、フライ はナチュラルドリフトのあとに、いかにもハッチするかのごとく浮き上がります、浮き上がる頃にまた送り出して沈め、また浮き上がらせる・・間にチョンチョ ンを挟んでも良いです、これを繰り返してから、ピックアップします、開きに出ている魚は、おおむねやる気満々な魚です、この場合は、魚からもこちらが見え やすくなっていますので、離れたところから送り込むことによって、魚から釣り人が見つかる確率も低くなります、不用意にいきなり開きに近づいては、魚を深 みに追い込む事にもなりかねませんので、注意が必要です。

簡単にアクションの加え方を書いてみました、時として思わぬ効果があることがあります、ナチュラルドリフトと組み合わせて、フライに命を与えてください、単純な事ではありませんが、色々見えてくると思います。

順序が逆かもしれませんが、次エントリーでタックル&システムも少し考えてみましょう。


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